アスベスト事前調査が不要なケースは?2006年9月以降の着工・軽微な作業・報告不要の線引き【条文つき】

公開日:2026-05-29 最終更新:2026-10-11

本記事は石綿障害予防規則・大気汚染防止法(e-Gov 法令検索)と厚生労働省の通達(令和2年8月4日 基発0804第8号)・石綿総合情報ポータルサイトに基づいて作成しています。 具体的な工事・調査の要否は、所轄の労働基準監督署・自治体にもご確認ください。条文は2026年10月11日に確認しました。

原則として、解体・改修の工事では規模に関係なく事前調査が必要です(石綿障害予防規則3条・大気汚染防止法18条の15)。調査の対象にならないのは、通達が示す一部の作業だけです。2006年9月1日以降に着工した建物は、着工日を設計図書などで確かめることで事前調査を行えます(石綿障害予防規則3条3項3号)。報告が不要になるのは80㎡・100万円未満などの工事です。

「新しい建物だからアスベストはないはず」「2006年以降に建てたから調査は不要」——検索される「不要」には、①そもそも調査の対象にならない作業、②2006年9月1日以降の着工なので書類の確認で調査が済む場合、③調査は必要だが結果の報告だけが要らない工事、の3種類があります。本記事では、それぞれを条文と通達の原文で確かめられる範囲で説明します。

アスベスト事前調査が不要なケース・築年数まとめ|「調査不要」の誤解を正確に解説

アスベスト事前調査が不要な築年数はあるか?(結論から)

「この築年数以降なら調査不要」という基準はありません。2006年9月1日以降に着工した建物は、着工日を設計図書などの文書で確かめることが、そのまま事前調査になります。それより前の着工なら、設計図書等の書面の確認と目視の両方で調査します。

大気汚染防止法・石綿障害予防規則は「建築物の解体・改修・補修工事を行う前に、石綿含有建材の有無を調査する義務」を課しています。厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトも「その規模の大小にかかわらず工事前に解体・改修作業に係る部分の全ての材料について、石綿(アスベスト)含有の有無の事前調査を行う必要があります」としています。そのうえで、「不要」と言われるものは次の3種類に分かれます:

  • ① 調査の対象にならない作業:通達が示す、石綿等が含まれていないことが明らかな材料を周囲を傷めずに外す作業、釘を打つ・抜くなどの極めて軽微な作業、既存の塗装の上に塗り重ねるだけの作業など(どれか1つに当たればよい)
  • ② 2006年9月1日以降に着工した建物:着工日を設計図書などの文書で確認する方法で事前調査を行える(石綿障害予防規則3条3項3号)。調査をしなくてよいのではなく、調査のやり方が書類の確認になる
  • ③ 報告だけが不要な工事:解体で床面積の合計80㎡未満、改修で請負代金100万円(税込)未満など。調査と記録は必要(石綿障害予防規則4条の2)
重要:「2006年以降建築=調査不要」ではありません。「2006年9月1日以降に着工したことを書類で確かめることが事前調査になる」が正確です。着工日を書類で確かめられない場合は、書面の確認と目視による通常の調査が必要です。

2006年9月1日以降着工:着工日を書類で確かめる方法で調査ができる

2006年9月1日以降着工:着工日を書類で確かめる方法で調査ができる

新築工事の着工日が2006年9月1日以降の建物は、その着工日を設計図書などの文書で確認する方法で事前調査を行えます(石綿障害予防規則3条3項3号)。調査の記録(事業者名・作業場所と工事の概要・調査終了日・着工日)を作成し、3年間保存します(同条7項)。

石綿障害予防規則3条3項3号は、着工日が「平成十八年九月一日以降である解体等対象建築物等」について、事前調査を「当該着工日等を設計図書等の文書で確認する方法」によることができると定めています。厚生労働省の通達は、その理由を「石綿等は、一部のガスケット又はグランドパッキンを除き、平成18年9月1日以降は製造し、輸入し、譲渡し、提供し、又は使用することが禁止されている(法第55条並びに労働安全衛生法施行令…第16条第4号及び第9号)」と説明しています。禁止の根拠は労働安全衛生法55条と同法施行令16条で、ガスケット・グランドパッキンの一部は猶予されていました。そのため、これらを使う一部の工場設備(非鉄金属製造業・鉄鋼業・化学工業の施設の設備)や潜水艦は、着工日に加えてガスケット等の設置日も確かめる別の方法になります(同項4号〜8号)。

この方法で調査をする場合は、建築物石綿含有建材調査者などの資格者に行わせる義務の対象外です(同条4項)。調査結果の報告が必要な規模の工事でも、報告する事項は事業者名・工事の概要・着工日などに限られます(4条の2第2項)。

確認方法主な書類注意点
着工日の書面確認 建築確認済証・建築確認申請書・工事請負契約書 「確認日」ではなく「着工日」の確認が必要
設計図書の確認 設計図・仕様書 着工日の確認に使う。2006年8月以前の着工の建物で「ノンアスベスト」と書かれていても、設計図書の記載だけで石綿なしとは判断できない(通達)
竣工図・建物台帳 竣工図面・自治体の建物台帳 竣工年と着工年は異なる場合があるため注意
よくある誤解:「築年数が新しいから調査不要」ではありません。正確には「2006年9月1日以降に着工したことを書類で確かめる方法で調査ができる」です。書類が残っていない・着工日を確かめられない場合は、書面の確認と目視による通常の調査が必要です。

設計図書の記載だけで「石綿なし」と判断することについて、通達は「設計図書の記載のみをもって石綿等が使用されていないと判断することはできない」としています。材料ごとに石綿なしと判断してよいのは、製品を特定してメーカーによる石綿の使用の有無の証明や成分情報と照らし合わせた場合か、その製品の製造年月日が2006年9月1日以降であることを確かめた場合です(通達 第3 1(1) イ④)。

出典:石綿障害予防規則 第3条第3項・第4項・第7項、第4条の2第2項(e-Gov 法令検索)/厚生労働省 基発0804第8号(令和2年8月4日)第3 1(1) イ④・ウ③

調査の対象にならない作業①:石綿を含まないことが明らかな材料を傷めずに外す

木材・金属・石・ガラス等のみで構成されている材料や、畳・電球など石綿等が含まれていないことが明らかなものを、周囲の材料を傷めずに取り外す作業は、事前調査の対象になりません(通達 第3 1(1) ア③(ア))。材料の種類だけでなく「周囲を傷めない作業か」が条件です。

調査の対象にならない作業は、法令の条文ではなく、厚生労働省の通達(令和2年8月4日 基発0804第8号)が「石綿等の粉じんが発散しないことが明らかである」作業として示しています。1つ目の作業について、通達の原文は次のとおりです。

「除去等を行う材料が、木材、金属、石、ガラス等のみで構成されているもの、畳、電球等の石綿等が含まれていないことが明らかなものであって、手作業や電動ドライバー等の電動工具により容易に取り外すことが可能又はボルト、ナット等の固定具を取り外すことで除去又は取り外しが可能である等、当該材料の除去等を行う時に周囲の材料を損傷させるおそれのない作業。」
通達に挙げられている材料あわせて必要な条件
木材・金属・石・ガラス等のみで構成されているもの手作業や電動ドライバー等で容易に外せる、またはボルト・ナット等の固定具を外して取り外せるなど、周囲の材料を傷めない作業であること
畳・電球等、石綿等が含まれていないことが明らかなもの同上
注意:「外見が木材に見える」「金属製に見える」だけでは「〜のみで構成されている」とは言えないことがあります。例えば、表面に吹付け材や塗装が施されている場合です。取り外すときに壁・天井など周囲の材料を壊す・削る場合も、この作業には当たりません。

コンクリート・タイルなら事前調査は不要?

材料が「コンクリート」「タイル」というだけで事前調査が不要とは言えません。通達が対象外の例に挙げているのは木材・金属・石・ガラス等・畳・電球等で、コンクリートやタイルは挙げられていません。調査が要るかどうかは、材料の名前ではなく作業の内容で決まります。

コンクリートの壁や床をはつる・穴をあける・切断する、タイルをはがすといった作業は、周囲の材料(表面の塗装・仕上げ用の塗材など)を傷める作業です。石綿障害予防規則は、壁・柱・天井等に用いられた石綿含有仕上げ塗材を電動工具で除去する作業について、隔離や湿潤化などの措置を定めています(6条の3)。通達の(ア)の条件(周囲の材料を損傷させるおそれのない作業)に当たると確かめられない限り、事前調査が必要なものとして扱ってください。

なお、2006年9月1日以降に着工した建物のコンクリート・タイル工事であれば、着工日を書類で確かめる方法で事前調査を行えます(2006年9月1日以降の着工の見出しを参照)。

調査の対象にならない作業②:釘打ち・塗り重ねなどの軽微な作業

調査の対象にならない作業②:釘打ち・塗り重ねなどの軽微な作業

釘を打つ・抜くなどの極めて軽微な作業と、既存の塗装の上に新たに塗るだけの作業は、事前調査の対象になりません(通達 ア③(イ)(ウ))。対象外の作業は(ア)〜(エ)のどれか1つに当たればよく、すべてを満たす必要はありません。電動工具で壁に穴をあける作業は対象外に当たりません。

通達が示す作業のうち、(イ)と(ウ)の原文は次のとおりです。(エ)は、国土交通省・経済産業省・農林水産省・防衛装備庁が石綿が使用されていないことを確認した港湾施設・河川管理施設・道路の一部などの工作物の作業で、一般の建物の工事には当たりません。

(イ)「釘を打って固定する、又は刺さっている釘を抜く等、材料に、石綿が飛散する可能性がほとんどないと考えられる極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業。なお、電動工具等を用いて、石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴を開ける作業は、これには該当せず、事前調査を行う必要があること。」
(ウ)「既存の塗装の上に新たに塗装を塗る作業等、現存する材料等の除去は行わず、新たな材料を追加するのみの作業。」
  • 外壁・屋根の塗り替え:今の塗膜の上に塗り重ねるだけなら(ウ)に当たります。ケレン・研磨などで今の塗膜や仕上げ塗材を削り落とす工程があるなら「現存する材料等の除去」を行うので、(ウ)には当たりません
  • エアコンの取り付け・配線工事:電動工具で壁に穴をあけるなら、(イ)のなお書きのとおり事前調査が必要です
  • 石綿を含まない材料だけを使う改修:調査の結果「石綿なし」と判断できたというだけで、調査が要らない作業ではありません

報告が不要になる工事の線引き(80㎡・100万円)

「不要」になりうるのは調査ではなく結果の報告です。報告が必要なのは、建築物の解体で解体部分の床面積の合計80㎡以上、建築物の改修で請負代金100万円以上(税込)、特定の工作物の解体・改修で請負代金100万円以上、総トン数20トン以上の鋼製の船舶の解体・改修です(石綿障害予防規則4条の2)。

工事の種類報告が必要になる規模根拠
建築物の解体工事解体部分の床面積の合計が80㎡以上石綿則4条の2第1項1号/大防法施行規則16条の11第1項1号
建築物の改修工事請負代金が100万円以上(消費税を含む)石綿則4条の2第1項2号/大防法施行規則16条の11第1項2号
特定の工作物の解体・改修工事請負代金が100万円以上石綿則4条の2第1項3号/大防法施行規則16条の11第1項3号
船舶(鋼製)の解体・改修工事総トン数20トン以上石綿則4条の2第1項4号
  • 石綿の有無に関係なく報告する:厚生労働省の報告システムの説明ページは「石綿の有無によらず以下のいずれかに該当する場合には報告が必要です」としています
  • 契約を分けても合算:同じ事業者が2つ以上の契約に分けて請け負う場合は、1つの契約とみなします(石綿則4条の2第4項)
  • 報告するのは元請:工事の一部を下請に出している場合は、元請の事業者が作業の全部について報告します(同条第5項・大防法18条の15第6項)
  • 報告の方法:電子システム(石綿事前調査結果報告システム。GビズIDが必要)で、労働基準監督署と自治体の両方に報告できます
  • 報告が不要な工事でも:事前調査・記録の作成と3年間の保存・現場での掲示は必要です(石綿則3条7項・8項)

「調査不要」の誤解事例と罰則

「築年数が新しいから不要」「小規模改修だから不要」は誤解です。調査をしないまま工事を進めると、石綿の飛散による健康被害のおそれがあるうえ、労働安全衛生法・大気汚染防止法の罰則の対象になりえます。

誤解の例なぜ誤りか正しい対応
「築20年以内だから調査不要」 2006年9月1日より前に着工した建物(2000年代前半等)には石綿が使われている可能性がある 着工日を書面で確認。2006年9月1日以降の着工を書類で確かめられれば、それが事前調査になる
「外見上アスベストはない」 吹付け材・断熱材は天井裏・壁内に隠れていることがあり、外見だけでは判断できない 有資格者による書面・目視調査が必要
「小規模改修だから不要」 大気汚染防止法は規模を問わず改修工事への調査義務を規定 改修工事の規模にかかわらず事前調査が必要
「以前に調査した建物だから再調査不要」 改修箇所・改修年が異なる場合、過去調査が対象外の部分がある 今回工事対象箇所について改めて確認が必要

事前調査に関係する罰則(条文で確かめた範囲):

違反の内容罰則根拠
石綿障害予防規則の事前調査(3条)を怠る労働安全衛生法上の罰則の対象になりえます石綿障害予防規則3条(労働安全衛生法に基づく省令)
調査結果の報告をしない・偽って報告する30万円以下の罰金大気汚染防止法35条4号(18条の15第6項の報告)
届出が必要な工事で届出をしない・偽って届け出る3月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金大気汚染防止法34条1号(18条の17第1項の届出)
作業基準適合命令・計画変更命令に違反する6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金大気汚染防止法33条の2第1項2号

大気汚染防止法の罰則の条(33条〜37条)には、事前調査(18条の15第1項)をしなかったこと自体を対象とする規定はありません。ただし、調査をしなければ報告も正しくできず、届出が必要な工事であれば届出もできません。法人の業務として違反があった場合は、行為者のほか法人も罰金刑の対象になります(大気汚染防止法36条)。

出典:大気汚染防止法 第18条の15・第18条の17・第33条の2・第34条・第35条・第36条、石綿障害予防規則 第3条(e-Gov 法令検索・2026年10月11日確認)

事前調査の実施が必要かどうか判断に迷ったら

判断に迷う場合は「調査が必要」と考えて進めるのが安全です。調査の費用は現場の規模や材料の数で変わるため、見積もりで確認してください。

以下の順に確認してください:

  1. 作業が通達の対象外の作業に当たるか:石綿を含まないことが明らかな材料を周囲を傷めずに外す、釘を打つ・抜く、塗り重ねるだけ、など。当たらなければ事前調査が必要
  2. 着工日を書面で確認:建築確認済証・設計図書等で新築工事の着工日が2006年9月1日以降と確かめられれば、その確認が事前調査になる(記録を作って3年間保存)
  3. 着工日を確かめられない・2006年8月以前の着工の場合:設計図書等の書面の確認と目視による調査が必要。建築物の調査は建築物石綿含有建材調査者などの資格者が行う(2023年10月から)
  4. 報告が必要な規模か:解体80㎡以上・改修100万円以上(税込)などに当たれば、元請が電子システムで報告する
相談窓口:お住まいの都道府県の環境担当窓口・建築指導課、または厚生労働省 石綿総合情報ポータルで事前調査に関する情報を確認できます。

よくある質問

Q1. アスベスト事前調査が本当に不要になるケースはありますか?

A. 解体・改修の工事では、規模に関係なく原則として事前調査が必要です(石綿障害予防規則3条・大気汚染防止法18条の15)。調査の対象にならないのは、厚生労働省の通達が示す作業(石綿等が含まれていないことが明らかな材料を周囲を傷めずに取り外す作業、釘を打つ・抜くなどの極めて軽微な作業、既存の塗装の上に塗り重ねるだけの作業など)に限られます。また、2006年9月1日以降に着工した建物は、着工日を設計図書などの文書で確認する方法で事前調査を行うことができます。

Q2. 2006年以降に建てられた建物は、目視の調査をしなくてよいですか?

A. 2006年9月1日以降に新築工事に着工した建物は、その着工日を設計図書などの文書で確認する方法で事前調査を行うことができます(石綿障害予防規則3条3項3号)。「目視を省いて書面調査をする」のではなく、着工日を書類で確かめることがそのまま事前調査になります。基準は竣工日ではなく着工日です。着工日を書類で確認できない場合は、通常の書面調査と目視調査が必要です。ガスケット・グランドパッキンを使う一部の工場設備などは、着工日に加えてその設置日も確かめる必要があります。調査の記録は3年間保存します。

Q3. コンクリートやタイルの工事なら、事前調査は不要ですか?

A. 材料が「コンクリート」「タイル」というだけで調査不要とは言えません。厚生労働省の通達が調査の対象外として挙げているのは、木材・金属・石・ガラス等のみで構成されている材料や、畳・電球など石綿等が含まれていないことが明らかなものを、周囲の材料を傷めずに取り外す作業です。コンクリートやタイルはこの例に挙げられていません。はつり・穴あけ・切断など周囲の材料を傷める作業は、調査が必要なものとして扱ってください。

Q4. エアコンの取り付けで壁に穴をあける場合も、事前調査は必要ですか?

A. 必要です。通達は、釘を打つ・抜くなどの極めて軽微な作業を調査の対象外としつつ、「電動工具等を用いて、石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴を開ける作業は、これには該当せず、事前調査を行う必要がある」と明記しています。2006年9月1日以降に着工した建物であれば、着工日を書類で確認する方法で調査を行えます。

Q5. 事前調査の結果の報告が不要になるのはどんなときですか?

A. 調査そのものは規模に関係なく必要ですが、労働基準監督署・自治体への結果の報告が必要なのは、建築物の解体工事で解体部分の床面積の合計が80㎡以上、建築物の改修工事で請負代金が100万円以上(消費税込み)、特定の工作物の解体・改修工事で請負代金が100万円以上、総トン数20トン以上の鋼製の船舶の解体・改修工事(報告先は労働基準監督署のみ)の場合です(石綿障害予防規則4条の2・大気汚染防止法施行規則16条の11)。これに当たらない工事は報告が不要です。2つ以上の契約に分けて請け負っても1つの契約とみなされ、報告は元請事業者が行います。

Q6. 事前調査をしないで工事をするとどうなりますか?

A. 石綿障害予防規則の事前調査(3条)を怠ると、労働安全衛生法上の罰則の対象になりえます。大気汚染防止法には、事前調査をしなかったこと自体を対象とする罰則の規定はありませんが、調査結果の報告をしない・偽った場合は30万円以下の罰金(35条4号)、届出が必要な工事で届出をしない・偽った場合は3月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(34条1号)、作業基準適合命令などの命令に違反した場合は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(33条の2)の対象です。法人も罰金刑の対象になります(36条)。

まとめ

アスベスト事前調査は、解体・改修の工事では規模に関係なく原則として必要です。「不要」と言われるものは、①通達が示す調査の対象にならない作業(石綿を含まないことが明らかな材料を周囲を傷めずに外す・釘を打つ/抜く・塗り重ねるだけ など。どれか1つに当たればよい)、②2006年9月1日以降に着工した建物で、着工日を書類で確かめることがそのまま事前調査になる場合、③調査は必要だが結果の報告が要らない80㎡・100万円未満などの工事、の3種類です。コンクリート・タイルという材料の名前だけでは不要とは言えず、電動工具で壁に穴をあける作業には調査が必要です。迷う場合は「調査が必要」として進め、所轄の労働基準監督署・自治体にも確認してください。

参考リンク(公的一次ソース)

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最終更新: 2026-10-11
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